Julian Lage は「ジュリアン・ラージ」
Julian Lage はメディアなどで「ジュリアン・レイジ」と表記されていて、当然ながら個人でもこれを使う人は多い。メディアはきっとレーベルの表記に従っているのだろう。レーベルは掲載する新譜情報など明確に指定するので。
https://www.universal-music.co.jp/julian-lage/biography/
本人の発音を聞けば、「ジュリアン・ラージ」に近い。
https://youtu.be/oMV-h7iUUV4
元から発音を知っていたとしたら、「レイジ」とは書かないだろう。まさか、「ラージ」に近い音であることを知っていながら、「日本市場ではレイジと表記するのが適切である」と判断したとは考えにくい。
推測に過ぎないが、担当者が Lage という綴りを見て、過去に見聞きした綴りと発音の法則を当てはめ、「これはレイジと読むに違いない」と判断し、そのまま決めてしまったのではないか。似たような例で、元 Google および Yahoo! の Marissa Mayer は、「マリッサ・メイヤー」と表記されているが、実際は「マリッサ・マイヤー」に近い。「市長」の意味の mayer は「メイヤー」だし、John Mayer のように「メイヤー」と読む人が多いから、「メイヤー」が当てはめられたのだろう。中島(なかしま)さんが、多数派の「なかじま」で読まれてしまうような。
メディアがレーベルの表記に従っているとして、正しい読み方を確認するというプロセスがレーベルにないのだろうか。レーベルであれば、ジュリアン・ラージ本人、そうでなくとも本国のレーベルと接点があるはずで、名前の読み方を確認することはできたはず。今や、Youtube ですら本人の発音が聞けるのだし。
後から誤解が判明したのなら、訂正すればいい。記憶にあるところでは、Queensrÿche は初め「クイーンズライチ」と表記されていて、後から「クイーンズライク」に変わった。Wikipedia にはこう書かれている。
バンド名の現在の公称は「クイーンズライク」または「クィーンズライク」で統一されているが、国内では初期の作品が「クイーンズライチ」の表記で発売されていたため、日本では2つの読み方が混在している。
自分は何も、全て本来の発音に近づけた方が良いとは思っていない。マクドナルドを「マッダーノゥ」と表記した方がいいとは思わない。定着の度合いによると思う。カタカナの限界もある。ただ、新しく日本語表記が生まれる時点では、より近い表記を模索するのが望ましいと思う。「ラゲ」にしない程度には、正しく表記する意思は働いているわけだから。ジュリアン・ラージが日本に紹介されたのはたかだか 10 年前くらいではないか。その時に、大衆の中で「レイジ」が定着し切っていたというわけでもあるまい。その後のメディアの表記を決めてしまう立場であるレーベルが、いざ日本に紹介するという最初のタイミングで、「これなんて読むのかな」という疑問を持って確認してほしいものだ(そんなに知らない状態で世に出していたと想像すると滑稽だけど)。
余談だが、エフェクターのケンタウロスを英語に近づけて「センター」「セントー」と言いたがる勢力があるらしい。自分はこれには反対だ。それは上に書いた「定着の度合い」が理由で、ケンタウロスはエフェクターと関係なくギリシャ神話で知られているから。ケンタウロスはアメリカ人じゃないし(アメリカなかったし)。逆に、ギタリストのマイケル・アンジェロはミケランジェロとは別人だし、ミケランジェロは 1 語だし、同じ表記をしなくても当然。
仮の話として、もし Centaur が 2021 年に初めてエフェクターとして生まれ、ケンタウロスの絵柄を持たず、YouTube で英語のレビューが溢れ、メディアが「センター」を使ったとしたら、ギリシャ神話のケンタウロスとは別に定着したかもしれない。「実はこれ、ケンタウロスのことなんですよ」と豆知識的に語られたりして。


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